リードクオリフィケーションの方法は?4つのステップでわかりやすく解説
リードクオリフィケーションは、リードから効率的に受注を獲得するために重要な手法です。BtoBのマーケティング施策にリードクオリフィケーションの仕組みを取り入れることで、購入期待度の高いリードを選別し、適切にアプローチできるようになります。
リードクオリフィケーションを実施する具体的なステップや効率化のための仕組み作り、精度を高めるための改善方法について解説します。
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リードクオリフィケーションとは?
リードクオリフィケーションとは、リードの中から購入期待度の高い企業を選別して営業部門に引き渡すことです。リードクオリフィケーションを実施すると、検討度合いが高まったタイミングを逃すことなく、効率的に商談を獲得できます。
リードクオリフィケーションに取り組む際は、はじめに購入期待度の高いリードの定義やシナリオ設計などの準備が必要です。その上で営業部門との連携や、効果検証・改善などを行います。
リードクオリフィケーションの前に取り組む施策
リードクオリフィケーションを行う前に、前提としてリード獲得や検討度合いの引き上げのための施策に取り組んでおく必要があります。各施策の概要は次の通りです。
- リードジェネレーション
- リードクオリフィケーション
リードジェネレーション
リードジェネレーションは、新たなリードを獲得するための施策です。リードジェネレーションの手法には、SEOによる検索流入の増加や広告運用、展示会への出展など様々なものがあります。
リードジェネレーションの詳細については、下記の記事を参考にしてください。
リードナーチャリング
リードナーチャリングは、リードの課題解決に役立つ情報を提供し、興味・関心や検討度合いを引き上げる施策です。リードナーチャリングを行うためのコンテンツとして、ホワイトペーパーやサービス資料、セミナー・ウェビナーなどが挙げられます。
リードナーチャリングの詳細については、下記の記事を参考にしてください。
リードクオリフィケーションの方法① 購入期待度の高いリードを定義する
ここからは、リードクオリフィケーションを行う方法をステップごとに見ていきましょう。
まずは、数多くのリードの中から、購入期待度の高いリードを選別する条件を決めます。主な選別方法は次の通りです。
- 属性によるセグメント
- 課題感によるセグメント
- 行動履歴によるセグメント
属性によるセグメント
業界や事業規模といったリードの属性は、購入期待度を見分けるための参考になります。例えば「製造業で従業員数が1,000名以上」や「IT業界で年商1億~3億円規模のスタートアップ企業」など、自社の商品・サービス導入に適している企業の特徴を考え、購入期待度の高いリードの属性を定義しましょう。
既存顧客がいる場合には、属性ごとのデータを集計することで、リードからの受注率が高い企業の条件を定義できます。
課題感によるセグメント
リードが抱えている課題の内容や緊急度など、課題感によるセグメント化も、購入期待度の高いリードを定義する方法のひとつです。
資料請求やホワイトペーパーのダウンロードなど、リードを獲得するタイミングで企業の課題感について情報収集をしておくと、購入期待度を判断する際の参考となります。アンケートフォームなどを利用し、どのような課題を抱えているか、商品・サービスの導入を希望する時期などを確認しましょう。
行動履歴によるセグメント
Webサイトや展示会といったリード化の経路や、これまでにとったアクションなど、行動履歴で購入期待度を判断することも可能です。
すでに受注が発生している場合は、資料請求や問い合わせ、セミナー参加の有無など、どのようなアクションを取ったリードが受注につながりやすいかを確認しましょう。
リードクオリフィケーションの方法② シナリオを設計する
購入期待度の高いリードが定義出来たら、次のステップとしてリードクオリフィケーションのシナリオを設計します。
シナリオとは、リード化から商談化、受注に至るまでの流れや、各段階のニーズ、必要なアプローチなどをまとめたものです。シナリオを作るとリードの状態が明確になり、リードクオリフィケーションに取り組みやすくなります。シナリオ設計の方法は次の通りです。
- 検討段階ごとの悩みを明らかにする
- 態度変容に必要な情報を洗い出す
- 効果的なアプローチを考える
検討段階ごとの悩みを明らかにする
リードの検討段階は、大きく分けて次の4つに分けられます。
明確層 |
具体的な発注先を絞り込んでいる |
顕在層 |
課題を認識していて、解決策を模索中 |
準顕在層 |
課題を認識しているが、進んで情報収集はしていない |
潜在層 |
解決すべき課題がない、あってもまだ認識していない |
各検討段階について、どのような悩みや課題を抱えているかを明確化しましょう。リード獲得時のアンケートのほか、メールや電話によるヒアリングで具体的な情報を聞き出すことも効果的な方法です。
態度変容に必要な情報を洗い出す
各検討段階にいるリードの課題をふまえて、次の段階へと態度変容するためにはどのような情報があればよいかを洗い出します。
例えば、顕在層から明確層に引き上げるためには、課題の解決策として自社の商品・サービスが有効だと分かる情報が必要です。各段階における悩みや課題の解決に役立つ情報を考えましょう。
効果的なアプローチを考える
リードの検討段階によって、効果的なアプローチ方法は異なります。まだ興味・関心が高まっていない段階では、メールやホワイトペーパーなどによる情報提供が有効です。一方、すでに検討度合いが高まっているリードには、電話やメールによる個別訴求で購入期待度を高められます。
検討段階ごとに効果的なアプローチ方法を考え、シナリオとしてまとめましょう。
リードクオリフィケーションの方法③ ホットリードを抽出する仕組みを整える
シナリオ設計によりリードの検討段階や必要なアプローチを明確化した上で、商談化の見込みが高いホットリードを抽出するための仕組みを整えます。
- スコアリングのルールを決める
- 特定の行動をホットリード抽出の条件にする
スコアリングのルールを決める
スコアリングとは、リードの属性や行動などに応じて得点を設定し、購入期待度の高さを数値化する手法です。
例えば、「自社のターゲット業界の企業の場合は+4点」「リードの役職が決裁者以上の場合は+3点」、「資料請求をしたら+1点」などのルールを設定します。スコアリングを行うことで、ホットリードの抽出が可能です。
シナリオ設計の段階で整理したリードの属性や行動をもとに、得点の付け方やホットリードと判断する基準を決めましょう。
スコアリングの注意点
スコアリングを行う際の注意として、初めから完璧なルールを決めるのは難しいことが挙げられます。また、スコアリングの条件が複雑すぎるとかえって手間がかかってしまうため、まずはシンプルなルールから始めて、徐々に最適化していくことがおすすめです。
特定の行動をホットリード抽出の条件にする
スコアリング以外に、特定の行動を取ったリードをホットリードとして抽出する方法もあります。例えば「サービス資料を請求したあとに、料金プランのページへアクセスする」といった行動を取ったリードは、購入期待度が高いと判断することが可能です。
自社のシナリオをもとに、ホットリード抽出の条件とする行動を決めましょう。
リードクオリフィケーションの方法④ 営業部門と連携する
リードからの受注獲得には、ホットリードを選別した上で、営業部門との連携をスムーズに行うことが重要です。ここでは、リードクオリフィケーションを行う上で必要な営業部門との連携について解説します。
ホットリードの情報を営業部門へ引き渡す
リードについてどのような情報があれば営業部門によるアプローチがしやすいか、マーケティング部門と営業部門で事前にすり合わせをしておきましょう。リードの属性や行動履歴、課題感などの情報を共有することで、最適なアプローチを考えられます。
また、部門間で効率的に情報共有できる仕組みを導入することも重要です。CRMなどのツールを使うことで、抜け漏れなくリアルタイムに情報を共有できます。
営業部門からフィードバックを得る
マーケティング部門から営業部門にホットリードを引き渡すだけでなく、その後受注につながったかなどのフィードバックを得ることも、リードクオリフィケーションを行う際のポイントです。
営業部門によるアプローチの状況や成果などについて、マーケティング部門が確認できる仕組みを作りましょう。
リードクオリフィケーションを成功させるポイント
リードクオリフィケーションを成功させるためには、ここまでに解説した方法を一度行って終わりにするのではなく、継続的な見直しが重要です。定期的な効果検証と改善を行うことで、ホットリード抽出の精度を高められます。
リードクオリフィケーションに取り組む際の主なポイントは次の通りです。セグメントの見直し
ホットリードの定義や抽出方法を見直す
シナリオ設計を見直す
- 営業部門との連携を効率化する
ホットリードの定義や抽出方法を見直す
営業に引き渡したリードが受注に至ったかを確認し、ホットリード抽出時のスコアリングのルールや、行動の条件が適切かを見直しましょう。を営業に引き渡したものの受注に至っていないリードが多い場合、属性や課題感、行動などの共通点をチェックし、ホットリードを抽出する条件を再設定する必要があります。
シナリオ設計を見直す
設計したシナリオについて、各検討段階のリードが次の段階にどの程度遷移しているか、想定していた課題感やアプローチ方法などが実態と合っているかなどを確認しましょう。期待通りに遷移していない部分が見つかった場合、シナリオ設計の見直しが必要です。
営業部門との連携を効率化する
営業部門とマーケティング部門でスムーズに情報共有できているかについて、定期的に見直しましょう。受注率を高めるために、さらに共有したほうがよい情報はあるかなども見直すべきポイントです。
リードクオリフィケーションに役立つツール
リードクオリフィケーションの作業は、ツールを活用することで効率化できます。次のようなツールを導入し、ホットリードの抽出やリードに関する情報共有を効率化しましょう。
- MAツール
- CRM
MAツール
スコアリングや行動条件によるホットリードの抽出は、リードの数が増えるほど手間がかかります。そのため、スコアリングや行動の検知を自動化できるMAツールの導入がおすすめです。
MAツールの詳細については、下記の記事を参考にしてください。
CRM
CRMは、顧客の属性や行動履歴などの情報を一元管理できるツールです。リードに関する情報をCRMにまとめておくことで、営業部門とマーケティング部門の情報共有を効率化できます。
また、CRMのデータ分析機能を用いて、ホットリード抽出のためのセグメント分けも簡単に行うことが可能です。
これらのツールを活用し、リードクオリフィケーションを効率的に進めていきましょう。
リードクオリフィケーションの方法をおさらい
- リードクオリフィケーションとは購入期待度の高いリードを選別し営業部門に引き渡す取り組み
- 購入期待度の高いリードは属性や課題感、行動履歴などで選別する
- リードの検討段階ごとのニーズやアプローチをまとめたシナリオを設計することで、リードクオリフィケーションに取り組みやすくなる
- スコアリングや行動条件などによるホットリード抽出はMAで効率化することが重要
- マーケティング部門と営業部門のスムーズな連携や、定期的な効果検証・改善が必須
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BtoBマーケティングで受注を増やすためには、リード獲得やインサイドセールスなどの成果を数値化し、改善していくことが重要です。次の記事では、BtoBマーケティングで押さえておくべき「KPI」の設定方法ついて解説します。