BtoBコンテンツマーケティング入門!主な手法や進め方を解説
BtoBのコンテンツマーケティングとは、自社の見込み顧客にとって有益なコンテンツを用いて、リード獲得や受注につなげる手法です。コンテンツマーケティングに興味があるものの、作るべきコンテンツや施策の進め方がよくわからないという方もいるのではないでしょうか。
BtoBコンテンツマーケティングを実施するための準備や主な手法、成果を改善するためのポイントについて解説します。
BtoBマーケティングのコンテンツ制作にお困りではないですか?
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BtoBのコンテンツマーケティングの役割
BtoBにおけるコンテンツマーケティングには、リードを獲得することのほかにも、ユーザーの興味・関心の引き上げや関係性構築など複数の役割があります。コンテンツマーケティングに取り組むことで得られる主な効果は次の通りです。
リードを獲得する
オウンドメディアやホワイトペーパーなどのコンテンツは、将来的に受注につながる可能性がある企業のリード化に活用できます。ターゲット企業の担当者が検索するキーワードで自社のオウンドメディアが上位表示されれば、検索流入からのリード獲得が可能です。
ユーザーの興味・関心を引き上げる
ユーザーの検討度合いに応じた適切なコンテンツを提供することで、興味・関心を引き上げられます。例えば、課題解決に役立つ情報を集めているユーザーには、ホワイトペーパーやセミナーなどのコンテンツが有効です。導入するサービスを具体的に検討しているユーザーには、サービス紹介資料によって意思決定を促進できます。
ユーザーとの関係性を築きマインドシェアを高める
有益なコンテンツを提供し「この企業が発信する情報は役に立つ」と認識してもらえると、企業のマインドシェアが高まります。ユーザーとの関係性を築き、サービス選定のフェーズで想起してもらいやすくすることも、コンテンツマーケティングの役割です。
1. ペルソナを設定する
コンテンツマーケティングを始める際は、まずペルソナを設定し、ターゲット像を明確にしておくことが重要です。ターゲットは誰か、どのような問題を抱えているか、どんな情報があれば問題を解決できるかなどを明らかにしましょう。
BtoBのコンテンツマーケティングでは、「組織ターゲット」と「個人ターゲット」を設定する必要があります。組織ターゲットで整理すべき項目は、業界や企業規模、課題などです。個人ターゲットでは、企業の決裁者と担当者のペルソナをそれぞれ設定します。
ペルソナの設定により、自社のターゲットを整理する詳しい方法については、下記の記事を参考にしてください。
2. カスタマージャーニーを整理する
カスタマージャーニーとは、ターゲットユーザーが商品・サービスを認知し、導入や契約更新に至るまでの一連の流れのことです。
各フェーズにおけるユーザーの体験や抱えている課題、次のフェーズへ移るために必要な情報などをカスタマージャーニーマップで整理することで、コンテンツマーケティングで取り組むべき施策が明確になります。
カスタマージャーニーマップでは、ユーザーを明確層、顕在層、準顕在層、潜在層などの段階に分けて捉えることが一般的です。各段階のユーザーに適したコンテンツには次のようなものがあります。
明確層・顕在層向けのコンテンツ
具体的な発注先を絞り込んでいる明確層や、課題の解決策を積極的に探している顕在層は、カスタマージャーニーの中でも受注に近いユーザーです。そのため、明確層・顕在層向けの施策から優先的に取り組むことで、コンテンツマーケティングの成果が出やすくなります。
明確層・顕在層向けには、コンバージョンに近いキーワードを狙ったオウンドメディアの記事や、導入事例、サービス紹介資料などのコンテンツが有効です。また、個社の課題解決に役立つ少人数のセミナーやウェビナーなども導入の後押しにつながります。
準顕在層・潜在層向けのコンテンツ
課題を感じているものの積極的に情報収集はしていない準顕在層や、まだ課題を認識していない潜在層向けには、ホワイトペーパーによる訴求が有効です。調査データや業界トレンドに関するコンテンツで興味を引くことがリード化につながります。リード化後にメルマガによる情報提供を行えば、興味・関心を引き上げ検討度合いを高めることが可能です。
リードに対する情報提供などのアプローチで検討度合いを高める「リードナーチャリング」については、下記の記事を参考にしてください。
3. コンテンツマーケティングの代表的な手法を理解する
コンテンツマーケティングには複数の手法があるため、ターゲットや目的によって最適なものを選ぶことが重要です。ここでは、コンテンツマーケティングの代表的な手法について、施策の内容や期待できる効果などを解説します。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、ターゲットユーザーに役立つ様々な記事が掲載されたブログなどのメディアのことです。BtoBマーケティングでは、企業のWebサイトのコンテンツの一部として運営される場合と、メディア自体が独立したコンテンツとして運営される場合があります。
SEOで検索エンジンの上位に表示されると、アクセス流入を得られることがオウンドメディアのメリットです。また、導入検討度の高いユーザーから、悩み解決のために情報収集しているユーザーまで、幅広いターゲットにアプローチできます。
オウンドメディアではリード獲得だけでなく、役立つコンテンツを提供することによるリードナーチャリングも可能です。
BtoBのオウンドメディアの立ち上げや運用に関する詳しい内容は、下記の記事を参考にしてください。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、市場やユーザーに関する調査データ、企業の課題解決に役立つノウハウなどをまとめた資料のことです。一般的に、PDFデータの形式で制作・提供されます。
ホワイトペーパーを制作すると、オウンドメディアだけでなく、広告やSNSなど様々なタッチポイントで活用し、リード獲得が可能です。また、繰り返し読んでビジネスの課題解決に活用できるホワイトペーパーなら、リードナーチャリングの効果も期待できます。
ホワイトペーパーの制作や活用に関する詳しい内容は、下記の記事を参考にしてください。
導入事例
導入事例とは、自社の商品・サービスを導入した既存顧客の事例を紹介するコンテンツです。ホワイトペーパーと同様のPDF形式のほか、顧客へのインタビューなどを動画形式で提供する場合もあります。
サービスの導入によって得られる成果や、解決できる課題を具体的にイメージさせられることが導入事例のメリットです。また、有名企業などの導入事例がある場合には、自社の信頼性を高める効果も得られます。
導入事例の制作や活用に関する詳しい内容は、下記の記事を参考にしてください。
サービス紹介資料
サービス紹介資料とは、自社の商品やサービスに含まれる機能やサポート、料金プランなどについて詳しく説明したコンテンツです。Webマーケティングでは一般的に、PDF形式で制作・提供されます。
サービス紹介資料により、商品の導入を検討している顕在層のユーザーに対して、意思決定を後押しすることが可能です。サービスの詳細がわかることで、ユーザーの不安や疑問を解消できます。また、競合に対する比較優位性を訴求できることもサービス紹介資料のメリットです。
サービス紹介資料の作り方や活用のポイントについては、下記の記事を参考にしてください。
メルマガ
メルマガは、メールアドレスを登録したユーザーに対して配信するコンテンツです。配信方法には、予め設定したシナリオに沿って自動的に配信する、送信先のリストを絞り込んで一斉に配信するなど複数のやり方があります。
メルマガはリード獲得とリードナーチャリングの両方に使える点がメリットです。リード獲得の手段として使う場合、オウンドメディアにメルマガ登録ページを用意したり、広告のLPでメルマガ登録をコンバージョンにしたりできます。
リードナーチャリングに活用する場合、ユーザーの属性や行動履歴などに応じてコンテンツを最適化することで、興味度を引き上げられます。
セミナー・ウェビナー
対面で開催するセミナーや、オンラインで開催するウェビナーは、参加者と直接やり取りできるコンテンツです。
セミナーやウェビナーでは、参加者からの質疑応答を受け付けるなど、双方向のやり取りによって疑問や不安を解消できます。また、テーマ設定によって、顕在層から潜在層まで幅広いユーザーをターゲットにできることもセミナー・ウェビナーのメリットです。
セミナーやウェビナーの企画作りや開催時のポイントなどについては、下記の記事を参考にしてください。
4. コンテンツマーケティングの成果を改善する
コンテンツマーケティングの成果を高めるためには、KPIを設定して、改善を繰り返すことが重要です。ここでは、BtoBにおけるコンテンツマーケティングの改善について解説します。
KPIを適切に設定する
KPIとは、施策の成果を測るための指標のことです。コンテンツマーケティングを実施する際はオウンドメディアやメルマガ、セミナーなど施策ごとにKPIを設定する必要があります。
例えば、オウンドメディアを運営する場合、サイトの訪問数や重要ページへの到達率、コンバージョン数などが主要なKPIです。セミナー運営では、申し込み数や出席率、案件化数などをKPIとして定めます。
施策ごとに設定すべきKPIや数値の目安などは、下記の記事を参考にしてください。
データを取得・共有する仕組みを作る
コンテンツマーケティングの進捗をモニタリングするためには、成果のデータを取得・共有する仕組みが必要です。
例えば、オウンドメディアに関するアクセス数などのデータは、アクセス解析ツールで取得できます。そのほか、MAやCRMなどのツールでコンテンツマーケティングに関するデータを管理し、共有できる仕組みを作りましょう。
リードから受注につながっているか確認する
BtoBのコンテンツマーケティングでは、単にリード獲得数を増やすだけでなく、その後の受注につながっているかまで確認することが重要です。
マーケティング部門と営業部門が連携し、コンテンツマーケティングの施策ごとに受注率を把握するなど、成果を確認・改善できる仕組みを作る必要があります。営業に関するデータを管理できるSFAなどのツールを用いて、最終的な受注までを含むプロセス全体を最適化しましょう。
BtoBのコンテンツマーケティングのポイントをおさらい
- コンテンツマーケティングでリード獲得や興味関心の引き上げが可能
- ペルソナの設定でターゲットを明確化する
- カスタマージャーニーマップでターゲット別のコンテンツを整理する
- コンテンツマーケティングの手法はターゲットや目的に応じて最適なものを選ぶ
- 成果の改善にはKPIの設定やデータ共有の仕組み作りが重要
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次の記事では、オウンドメディアの立ち上げや運営のポイントについて解説します。